囲碁AIにイ・セドル9段が初勝利、プログラムの弱点見破った?
 

先手が苦手のアルファ碁/思いがけない手への対応にとまどいも

 人工知能(AI)対人間の世紀の囲碁対局で、英グーグル・ディープマインドの「アルファ碁」に3連敗した世界最強の棋士の一人、イ・セドル9段が13日の第4戦で初勝利を飾った。中盤の78手目に繰り出したイ・セドル9段の妙手に対し、アルファ碁が受けを誤り、それが最後まで響いた。同9段が180手目の石を置いた後、AIが2時間の持ち時間ぎりぎりで自分が勝つ確率が規定値を下回ったことから投了した。

 記者会見の冒頭、イ・セドル9段は「今回の勝利は非常に大きな価値がある。世界の何ものにも代えがたい」と笑顔で喜びを語った。さらに、記者の質問に対し、これまでの対局を通してアルファ碁の弱点を二つ発見したことを明らかにした。一つ目は、黒(先手)で打つときのほうが、白(後手)よりも苦手なこと。二つ目は思いがけない手に、ミスというほどではないが、それまでに比べわずかに劣った対応をすること。後者について「バグではないか」という。
 
 ディープマインドの創業者でもあるデミス・ハサビスCEOは、こうした指摘に、「アルファ碁はまだプロトタイプ。負けは貴重な学習手段であり、修正すべきプログラムの弱点を特定するのに役立つ」と答え、今回の敗退を生かして囲碁AIをさらに強くしていく考えだ。

 これでアルファ碁の3勝1敗となったが、3勝した時点ですでに囲碁AIの勝利が確定。最終戦となる第5戦は15日(火)午後1時から行われる。韓国の実況コメンテーターのソン・テグン9段は「イ・セドル9段はアルファ碁を理解して、動きをよく読めるようになってきた。第5戦はこれまでより接戦になるのではないか」と予測している。

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藤元 正

藤元 正
03月13日
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囲碁はまったく分からないが、これで世界的に囲碁人気が高まるのは確実だろう。加えて、「アルファ碁は人間の棋士が思いもよらないようなイノベーティブな手を打ってくるため、従来の常識を破るような発想を行うのに役立つ」と韓国のコメンテーターが言うように、棋士の実力アップにもつながる。囲碁界にとっても、今回の対局は得るものが大きいのではないか。

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