福島にロボット産業集積へ―経産省など、5月にも全体構想

“ハコモノ”化懸念、地域とのつながり強化

 経済産業省や福島県などはロボットや廃炉関連などの産業集積化に向けた検討を始めた。同県には大規模なロボット研究・実証設備などが導入されるが、現地に企業や研究機関などの進出が進まないと、これらは旧来式の“ハコモノ”と化す懸念がある。そこで必要な政策や各市町村ごとのグランドデザイン(全体構想)を策定し、5月末にも発表する計画だ。

 先週末に経産省内で、福島県での産業集積や周辺環境整備の検討会の初会合を開き、方向性を議論した。先行事例としてエネルギー分野などで産学拠点の育成に成功した北九州市を招き、地域住民の理解の重要性などを議論した。3月3日にも次回会合を開き、ロボットを使う側の企業などから要望を聞く。

 政府が2020年までに実現を目指す「福島県イノベーション・コースト構想」では100億円以上を投じ、同県の浜通り地域にロボットの実証や研究のための設備、廃炉用の模擬施設などを順次完成させ、先端産業の集積を目指している。

 検討会では企業誘致のほか、地元の企業や住民にも参加してもらう仕組み作りに着手する。また周辺地域にロボット特区を設置したり、県内の農林水産業に農業ロボットを試験導入したりできないかも検討する。

 地域資源を引き出した形で産業集積を進めることで、ハコモノ化を防ぐほか、実証設備の設置先に選ばれなかった市町村にも経済効果の波及を狙う。

日刊工業新聞2016年2月22日 総合2面
日刊工業新聞電子版

昆 梓紗

昆 梓紗
02月23日
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ロボットを打ち出す自治体がかなり増えています。地域資源を生かす、とありますが、もともと福島にあった企業や産業などがロボットと親和性があるのか、どう連携していけるのか難しい部分がありそうです。何か一つでも先行する事例が作れれば、少し進んでいくのではと思いますが。

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