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三井造が新潟造船を支援。分担建造で損失拡大くい止める

 三井造船はグループの新潟造船(新潟市中央区)で建造する欧州向け海洋支援船建造を全面支援する。設計変更や不具合などで工程が混乱し、今期に入り合計約110億円の損失を計上するなど連結業績に多大な影響を与えている。新潟造船での4隻連続建造計画を撤回し、三井造船の玉野事業所(岡山県玉野市)、千葉事業所(千葉県市原市)で分担建造し、多様な人材を送り込むなど、グループの総力をあげて、損失拡大をくい止める。

 新潟造船は2014年3月に、カナダ・ディーケイグループ傘下のオランダ・ALPから世界最大級のえい航能力(300トン)を持つ海洋支援船4隻を受注した。200億円規模とみられる大型受注となったが、工事が難航し、予想を超える資機材の増加、現場工数の増加が発生した。
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日刊工業新聞2016年2月10日1面
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
IHIも工程混乱で大きな損失を計上、建造体制の変更を余儀なくされている。日本は「大きなもの」を作る力がそれほど強いわけではない。今後はITと連携したスマート工場やスマートシティなど単品ではなく、システムの組み合わせも出てくる。インフラの海外輸出で、工程管理、プロジェクト管理は大きな課題だ。

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