センサー付き“スマート金型”で微小欠陥発見へ

岐阜県情報技術研と岐阜多田精機が開発。実用化で業界活性化目指す

 岐阜県情報技術研究所(岐阜県各務原市)は、金型内の状態を数値で「見える化」するスマート金型を開発した。射出成形用金型にセンサーを取り付け、温度や圧力の変化で成形状態を確認する。弁当箱程度の小型システムで、金型と一体で常時運用できる。微小な欠陥や樹脂内部の異物混入などの不良発見に効果が期待できるほか、生産立ち上げ時の迅速化につながる。製造条件を残せるため、不具合発生時には原因究明にも活用できる。

 自動車部品向け射出成形用金型が主力の岐阜多田精機(岐阜市)との共同研究で開発した。システムは温度や圧力、振動といったデータをセンサーで集め記録する。圧力や温度などの変化から製品の良否や金型の劣化度合いなどを推定できる。

 新システムにより遠隔の生産拠点の操業監視が可能になり、保守サービスや製造条件のコンサルティング分野まで踏み込んだ提案が可能になる。

 金型業界でもモノのインターネット(IoT)時代を見据えたビジネス展開が期待できる。新システムは射出成形に必要な機能に絞り込むことで小型化を実現。現在、量産の成形条件下でシステムを活用し、有効性の確認を行っている。

 金型業界全体への普及を視野に、まずは岐阜多田精機が自社向けで製品化を目指す。

2016年2月2日 機械
日刊工業新聞電子版

明 豊

明 豊
02月07日
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面白い取り組み。ただ金型業界は中小企業も多く、データなどを利活用できるかがポイント。個々の企業では難しいかもしれない。納入先の大手製造メーカーは、自社の生産状況を外部に知られたくない(ブラックスボックス)という意識もまだ多くある。

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