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ひそかなブーム?和モダン地下足袋、世界に踏み出す

高砂産業が関西広域コラボ
ひそかなブーム?和モダン地下足袋、世界に踏み出す

自社ブランド「wamon」の地下足袋を手にする高砂産業の加古社長㊧とKram Designの酒井代表

 【神戸】高砂産業(兵庫県高砂市、加古陽一社長、079・448・2051)は、地元兵庫や大阪、奈良の外部専門家との広域連携により、地下足袋の自社製品に力を入れる。現在はOEM(相手先ブランド)供給が主体だが、外部デザイナーの協力を得て立ち上げた自社ブランド「wamon(倭紋)」の商品アイテムを拡充。インターネット販売などで海外へも売り込む。当面は自社商品で年間1000足の販売を目指す。

 自社ブランドの推進は、約3年前から外部の専門家を入れたプロジェクトとして取り組んできた。同社とデザイン会社Kram Design(奈良県天理市)の酒井麗代表、但陽信用金庫(兵庫県加古川市)、神戸商工会議所の川上・川下事業担当コーディネーターが関わる。

 2015年に海外販売も想定した「和モダン」の商品コンセプトを決定。現時点でwamonブランドの地下足袋は15アイテムで、ネット販売も始めた。

 また専門教育機関の大阪市立デザイン教育研究所(大阪市阿倍野区)とコラボレーションし、学生デザインの4アイテムも今春めどに商品化する。地下足袋の価格はすべて1足7992円(消費税込み)で統一した。
 
 高砂産業は中国生産が多い地下足袋を国内生産する数少ないメーカー。品質を重視し、ほとんどの工程を手作業で行い、年1万8000足を生産する。同社の加古社長は「国内生産の地下足袋にこだわり、今後は自社商品のバリエーションを広げたい」としている。
日刊工業新聞2016年2月3日 中小企業・地域経済2面
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
数年前から足袋型の靴下が販売されるようになりましたが、最近ではおしゃれな柄の地下足袋にまで広がってきました。可愛らしいデザインと、足にフィットする形が海外でも好評のようです。

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