幸せの国・ブータンの経産相が語る究極のエコ

電気自動車の普及へ前向き

 来日中のブータンのノルブ・ワンチュク経済相は19日までに日刊工業新聞社の取材に応じ、自国における電気自動車(EV)普及の可能性に触れ、「首都(ティンプー)だけでも走っている車両はすべてEVにする夢はある」と述べた。ブータンの国土は九州と同程度で、「1日の自動車の平均走行距離は60キロメートル。EVの課題である走行距離の短さは問題にならない」と語った。

 ブータンは火力に使う化石燃料をインドからの輸入に頼り、自国の水力発電で生産した電力は7―8割をインドへ輸出する。ワンチュク経済相は「将来は水力で生産した電力をEVに使いたい。温室効果ガスを排出せず、究極のエコを実現できる」とした。

 日本の自動車メーカーでは、日産自動車と三菱自動車が2014年に同国へEVを数台提供し、普及に向け協力することを公言している。ワンチュク経済相は「日本の支援で急速充電器を4、5台設置する見込みだが、全国規模では150台必要だ」と指摘。「急速充電器でも日本のさらなる支援をお願いしたい」とした。

日刊工業新聞2016年1月20日付3面

神崎 明子

神崎 明子
01月24日
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国民総幸福(GNH=Gross・National・Happiness)との指標を持つことでも知られるブータン。成長至上主義や市場経済万能の考え方とは一線を画すとされる同国の環境に対する思いの一片を垣間見られる記事でした。

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