新しいエクストリームスポーツに? 米国で人気高まるドローンレース

カメラ画像をゴーグル直送、「スター・ウォーズ」ポッドレースの迫力

 4枚羽根のマルチコプター型ドローンを使ったドローンレースの人気が米国内で急速に高まっている。屋外や屋内で複数のドローンがコースを周回し、飛行スピードを競ったりするもので、競技団体も相次ぎ設立されているという。

 ニューヨークタイムズによれば、とりわけロサンゼルス(LA)近郊がドローンレースのメッカ。競技主催者に対してベンチャーマネーも流入してきており、「(スノーボードやモトクロスなど離れ業を売り物にする)新しいエクストリームスポーツになるのでは」とも言われている。

 ドローンレースの魅力はそのスピード感と迫力にある。それを演出するのが「ファーストパーソンビュー(FPV)」という、一人称視点の仕組みだ。ドローン自体はリモコンの2本のジョイスティックを操作しながら、飛行する高さ、スピード、方向を調整する。ターンしたり、宙返りしたりもお手の物。とはいえ、高速で飛行するレースでは競争相手の機体も含め、遠隔地からドローンの周囲を確認しながらの微妙な操作が必要になる。

 そこで、ドローンの前方に取り付けたビデオカメラから送られてくるライブ映像を、ゴーグル型のヘッドマウントディスプレーで直接受信し、映像を見ながら操縦するのがFPV。中にはリモコンに小型ディスプレーを接続したFPVでないタイプもあるが、それに比べて没入感・臨場感がケタ違いに高い。

 バーチャルリアリティー(VR)のゲームのように、自分が本当にドローンに乗って飛んでいるような感覚で操縦でき、「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」でのポッドレースのシーンが味わえるという。

 競技用のドローンは最大時速70マイル(時速112km)で飛び、機体も小さいため、FPVを通しての映像でないと観客には見えにくいといった事情もある。加えて、機器の低価格化も大きく貢献している。

 FPVのゴーグル込みでのレーシングキットは1000ドル程度で入手可能。ただ、画質がそれほど高くなく、屋内などの飛行環境によっては画像がモザイク状に粗くなったり、電波干渉で歪んだりするのが課題のようだ。

 7月にはRotorSportsが主催し、米国ドローンレーシングチャンピオンシップがカリフォルニア州で開かれた。賞金は2万ドル。来年には賞金を10万ドルに増やし、ハワイで世界大会も開くという。

 このほか、国際ドローンレーシング協会やドローンレーシング連盟といった競技団体も米国で相次いで旗揚げされ、NYタイムズのビデオにあるように、ドローンレーシング協会では初のチャンピオンシップ「カリフォルニアカップ」の決勝を11月初めに開催した。

 一方、レースとは違ったドローンFPVの魅力もある。ビデオにも登場するが、スペイン生まれで現在LA在住のカルロス・プエルトラス(Carlos Puertolas)、通称チャープー(Charpu)は、ドリームワークスのアニメーターでありながら、FPVドローンパイロットの第一人者。スペインにある廃病院の壁の穴や窓からドローンが飛び込み、廊下を突っ切ったりする迫力たっぷりの映像をユーチューブに公開したところ、100万ビューを超えるほどの人気となっている。

 画像が課題の一つとされるが、アクションカメラの小型化・高精細化・低価格化も日進月歩で進む。FPVによるドローンレースや映像撮影といったトレンドは、まだまだ広がっていきそうだ。

ニュースイッチオリジナル
ニューヨークタイムズのニュース映像

藤元 正

藤元 正
11月24日
この記事のファシリテーター

遠い昔にラジコンカーにはまった身からすると、ドローンのFPVは大いに魅力的。非常に迫力がある。日本でもドローンレースがかなりひろがっていくのではないか。

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