ニュースイッチ

会話もダンスもできる小型2足歩行ロボット、クラウドファンディングで大人気

中国・UBテックの「アルファ2」、英中バイリンガルで日本にも販売
会話もダンスもできる小型2足歩行ロボット、クラウドファンディングで大人気

アルファ2(UBテックのクラウドファンディングサイトから)

 人間と自由に会話もできれば、2足歩行もダンスもこなし、身ぶりでヨガを教えることもできる。そんな家庭向けの人型ロボット「アルファ2」を中国・深圳のUBテック・ロボティクスが開発し、米クラウドファンディングサイトの「インディゴーゴー」で大人気だ。当初目標とした10万ドルどころか募集から5日間で調達額は50万ドルを超え、調達期限をあと24日間を残して現在は100万ドルに迫る勢いとなっている。

 アルファ2は、高さ約43cm、幅約23cm、重量2.2kg。ソフトバンクの「ペッパー」に比べればはるかに小ぶりだ。英語と標準中国語を理解し、人間と会話したり、音声またはスマートフォンにダウンロードしたアプリで、さまざまな動作やタスクを指示できる。将来はスペイン語などほかの言語にも対応させるという。

 全部で関節を20カ所持たせ、2足歩行含め人間を真似た動きができる。自由会話や同時通訳のほか、一般知識データベースとウェブ検索機能を利用して、家を修理したり料理をしたりする時にいろいろ教えてくれる。さらに音声指示で電話をかけたり、ボイスメールの確認、電子メールの読み上げ・作成、Wi-Fi経由のプリンターでの印刷といったオフィス支援機能もある。バッテリーで1時間以上稼働する。

 2016年1月に量産に入り、2月に出荷開始の予定。1499ドルの販売予定価格に対し、早期予約のうち100台を499ドル、300台を599ドルと「格安」で予約を募った。100万ドルの目標額を設定、達成すれば合計10体のアルファ2を世界のロボット研究機関やデベロッパーに無料で贈呈するという。

 そのほかの機能は以下の通り。
・リマインダー/アラーム機能
・薬を飲む時間になると音声で教える
・50種類の音楽とダンスの振り付けをプログラミング
・顔画像と音声で家族を認識
・音声指示で写真やビデオをハンズフリーで撮影
・そのままSNSにアップロード
・物語を話す

 「Alpha Store」と名付けたアプリストアも設ける予定。OSはアンドロイド4.4だが、アンドロイドまたはiOS対応のさまざまな音声アプリ(VAPPS)をダウンロードして機能拡張が行える。さらに世界中のデベロッパーにアプリ開発を呼びかけるという。

 出荷先には日本も含まれ、米国、カナダ、ロシア、EU28カ国、豪州、ニュージーランド、シンガポール、台湾、香港、韓国、南アフリカ、ブラジル、コロンビアなど。

【アルファ2のユーチューブ映像】
ニュースイッチオリジナル
藤元正
藤元正 Fujimoto Tadashi
日本語で会話できる人型ロボットには「ペッパー」やシャープの「ロボホン」があり、アルファ2は、大きさでは両方の中間のような存在。正式販売価格は19万8000円のペッパーと大差ない。日本語をしゃべれるようになればいいのだが。

編集部のおすすめ