わずか5分で半分近くまでスマホ電池を急速充電、中国ファーウェイ

ウェアラブル機器、電気自動車などにも技術展開

 スマートフォンのリチウムイオン電池を空の状態から数分で半分程度まで充電できる技術を、中国ファーウェイ(華為技術)の研究所が開発した。現在の約10倍の充電速度を持つといい、ウェアラブル端末などに使われる容量600mAhのバッテリーでは2分で68%、大画面スマートフォン用の容量3000mAhのタイプでは5分で48%まで充電できるとしている。後者の場合、ファーウェイのスマホで10時間通話が可能という。

 ファーウェイの中央研究所・ワット研究所が開発し、11月11日から名古屋で開かれた第56回電池討論会(電気化学会電池技術委員会主催)で13日に講演発表した。この技術を採用した急速充電用のバッテリーはファーウェイの最終試験部門でさまざまなテストにかけられ、性能が保証されているという。近い将来、同社からこの技術を搭載したスマートフォンが発売されるものとみられる。

 同社のニュースリリースの説明によれば、チリウムイオン電池の負極のグラファイト(黒鉛)分子に、触媒の役目を果たすヘテロ原子(炭素と水素以外の原子)を結合。この触媒がグラファイトの炭素結合の間を通す形でリチウムの取り込みと伝達を促進し、バッテリーのエネルギー密度や寿命に悪影響を及ぼすことなく、充電速度を10倍に高められるという。

 ファーウェイではこの技術がスマホやウェアラブルに加え、電気自動車や移動式電源などの性能向上に役立つとしており、ワット研究所が各産業分野のパートナーと技術開発を進める方針でいる。

ニュースイッチオリジナル
ファーウェイのニュースリリース

藤元 正

藤元 正
11月15日
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急速充電で電池寿命などに影響が出ないかどうかは慎重に見なければいけないが、スマートフォンやウェアラブル、とくに電気自動車で最大のネックとなっているのがバッテリー。よく言われる話だが、半導体やディスプレー技術の進展は早いのに、バッテリーだけは違う、なぜなら化学の世界なので「ムーアの法則」は当てはまらないからだと。ともあれ、バッテリーを制する者が次の産業をリードするのは間違いない。

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