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デコボコ道を走ったりジャンプもできる四速歩行ロボット、チューリヒ工科大

省エネ仕様で1時間連続動作
デコボコ道を走ったりジャンプもできる四速歩行ロボット、チューリヒ工科大

「スターレット」(ETH ASLのサイトから)

 障害物のあるデコボコ道を自律制御と遠隔制御で歩いたり走ったり、坂を登ったり、さらにはジャンプまでできる四速歩行ロボットの開発に、スイス連邦工科大学チューリヒ校(ETH)の自律システムラボ(ASL)が取り組んでいる。ロイターが報道した。「スターレット(StarlETH)」と名付けられ、人が行けないような場所でのモニタリングや探索、災害現場での救助支援などが目的。消費電力が220ワットと少なく、内蔵バッテリーで1時間の連続動作が可能という。

 レーザーセンサーはじめ50個のセンサーと12個のアクチュエーター、3つのコンピューターをロボットに搭載。一度に複数の足を動かしながら、地面の状況やロボット本体への力のかかり具合から一歩ごとに足の運び方を計算し、ロボットが倒れないようバランスを取れるようになっている。足の部分にはスプリング機構も備え、4つの関節を曲げてかがんだ後、それを伸ばすことでジャンプできる。

 将来は産業向けの遠隔検査や石油探査、爆弾処理、地雷除去などへの応用も想定しているという。

【ロイターの映像】
https://www.youtube.com/watch?v=7qj65Ta7tLE&feature=player_embedded
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藤元正
藤元正 Fujimoto Tadashi
災害現場で活動するのに、バルブを回したりはしごを登ったりするのでなければ、安定性の高い四速歩行ロボットのほうが有利。とはいえ、汎用性の高い人型も含めいろいろな仕様のロボットが開発されていくことで、その中から現場の状況にもっとも合ったロボットを使う、というやり方になっていくのだろう。

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