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防衛省、新空中給油機にボーイング「KC-46A」選定

防衛省、新空中給油機にボーイング「KC-46A」選定

KC-46のコックピット(ボーイングの資料から)

 防衛省は10月23日、航空自衛隊が2016年度から導入する新型空中給油機に、ボーイングのKC-46A空中給油・輸送機を選定した。
現在防衛省は、愛知県小牧基地に767-200ERを母機とする空中給油・輸送機KC-767を4機配備。2018年度までに、KC-46Aを3機調達する。

 KC-46Aは旅客機の767-200を母機とし、2014年12月28日に初飛行に成功。米空軍へは2017年までに第1次分として18機の引き渡しを予定している。2027年までに、米空軍向け179機の製造を終える計画となっている。

 給油方式は、米空軍機が採用するフライングブーム方式のほか、米海軍・海兵隊機のプローブ・アンド・ドローグ方式の2形式に対応。ブームはフライ・バイ・ワイヤ方式の最新型で、給油オペレーター席には24インチの高解像度3Dディスプレイが備えられる。また、前部胴体上部には自らブーム方式で給油を受けられる給油口を備える。

 防衛省は選定理由について、「新たな空中給油・輸送機として必要な要求事項を全て満足しているものであった」としている。

 一方、空中給油・輸送機の入札を巡っては、エアバスグループのエアバス・ディフェンス・アンド・スペースが入札参加を検討したものの、選定される可能性がないとして、参加を見送った。同社はA330-200を母機とする多目的空中給油・輸送機A330 MRTTの提案を検討していた。
吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
16年度から導入する空中給油・輸送機にボーイング767をベースとするKC-46Aが選ばれました。

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