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電子部品はIoTを商機に結びつけられるか。アルプス電気がモジュール製品

四つのセンサーと無線通信部品、電池をワンパッケージ化
 アルプス電気はモノのインターネット(IoT)向けの製品・サービス開発に役立つ複合部品を製品化し、市場投入する。地磁気など四つのセンサーと無線通信部品、電池をモジュール化したのが特徴。部品を個別調達するより設計を大幅に効率化できる。電子技術の知見が少ない異業種やベンチャー企業を含め、IoTビジネスに乗り出す企業が拡大していることに対応した。新規取引先の拡大につなげる。

 地磁気、加速度、気圧、温度・湿度センサーや近距離無線通信規格「ブルートゥースローエナジー」対応部品、電池を搭載した。合計10種類のデータを取得し活用できる。データをパソコンなどに表示できるソフトウエアも合わせて提供する。価格は1万円前後。直販のほかアルプス電気のオンラインサイトを通じて供給する。

 IoTビジネスに必要な基本機能がワンパッケージ化しているため、アイデアを形にしやすく、ロボットや産業機器など既存製品の中にも組み込みやすい。異業種やベンチャー企業に対しては、製品コンセプトに合わせた技術支援も提供する。

 アルプス電気はセンサーや無線通信部品の開発に強みがある。IoT市場の拡大をにらみセンサーを使ったモジュールの品ぞろえ拡充や、技術開発支援体制を強化している。メガネブランドのジェイアイエヌやベンチャー企業の16Lab(神奈川県鎌倉市)などと連携した実績がある。
日刊工業新聞2015年10月06日 3面
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
アプリケーションで最初にくるのは何だろう?アルプスにとっては、記事にもあるよにまず新規開拓が狙いだろうが。ひとまず「使ってみてください」で思わず利用価値が出てくるかも。アルプスもたくさんフィードバックを得たいはず。IoTデバイスといっても既存ビジネスの延長線上にしかない。

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