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従来型の10分の1の価格、扱いやすく洗練された電動義手―ダイヤ工業

 ダイヤ工業(岡山市、松尾正男社長、086・282・1245)は、吉川雅博奈良先端科学技術大学院大学助教、河島則天国立障害者リハビリセンター室長、山中俊治東京大学教授と共同開発した電動義手「フィンチ」を2016年1月から発売する。消費税抜き価格は10万円。距離センサーを用いることで、価格を筋電センサーを使う従来型義手の10分の1以下に抑えた。

 「扱いやすく購入しやすく洗練されたデザインの道具」をコンセプトに設計。同社の専用サイトを通じて販売し、目標は国内で年1600本程度。本体はABS樹脂製で重さ380グラム。

 筋肉の隆起を距離センサーで読み取り3本の指を操作する。衣服の上から装着可能で、短い訓練で紙やペンも把持できる。3Dプリンターで造形した装着部(ソケット)は柔軟で面ファスナーを使い調節する。専門家によるフィッティングも不要で、購入者は用意されたサイズから自分にあったものを選べる。
日刊工業新聞2015年10月05日 新製品フラッシュ面
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
ダイヤ工業は医療用コルセットやサポーターのメーカーで、犬のサポーターからアロマオイルまで扱っています。挑戦を続ける企業です。

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