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あおり運転対策にも、曲げられるLED表示器の仕組み

電子技販、基板応用品拡充
あおり運転対策にも、曲げられるLED表示器の仕組み

曲げられるLED表示器や表示器を組み込んだ応用商品と北山社長

 電子技販(大阪府吹田市、北山寛樹社長、06・6386・0401)は、電子基板を使った自社商品の展開を強化する。曲げられるフレキシブル基板を活用した、ウエアラブル型の発光ダイオード(LED)表示器を10月末に投入する。プリント基板を応用したスマートフォン用ケースに続く第2弾商品。自社商品の売り上げは現在、スマホケースで年間4000万円あるが、3年後に同表示器と合わせ年間2億円規模を目指す。

 ウエアラブル表示器は、本業の電子基板の設計・製造技術を駆使し商品化した。スマホで入力した文字を同表示器に無線通信で送り、電子看板のように左右に流れる表示が行える。製品サイズは縦39ミリ×横156ミリ×最大厚み9ミリメートルで、重量が20グラム。曲げられる特性を生かし、腕にまくアームバンドやバッグなど、同表示器を組み込んだ商品も製作した。

 消費税抜きの価格は表示器単体が6500円、表示器付きアームバンドは9000円など。無料のスマホ用アプリケーション(応用ソフト)で出力する文字の作成・編集を行う。

 9月初旬にインターネットでの試験販売や展示会でPRを始めた。工事向けの安全喚起や店舗の宣伝用、自動車の後部窓に取り付けあおり運転予防用メッセージボードなどで利用案も出ており「商品の用途開拓で他企業とのコラボレーションも進めたい」(北山社長)とする。

 電子技販はパートを含め従業員20人で、売上高は3億5000万円。自社商品は北山社長が企画するが、外部の生産ネットワークも活用しながら基板の応用商品を拡充していく。

日刊工業新聞2019年9月23日

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