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ダイキン、開発期間3カ月のサーキュレーター「まず世に問う」

「アシストサーキュレータ」を5月に発売
ダイキン、開発期間3カ月のサーキュレーター「まず世に問う」

同社ホームページより

 ダイキン工業が5月に発売した「アシストサーキュレータ」は、社内から募った企画を基に「アジャイル開発」と呼ばれる手法で、大幅に開発期間を短縮した。通常、約1年半をかけて商品を作り込むが、アシストサーキュレータは開発から3カ月で市場に出した。

 アシストサーキュレータはエアコンの気流が届かない場所に空気を送り、文字通り冷暖房を手助けする。壁掛けのほか床に設置でき、さまざまな用途に対応。スマートフォンでエアコンと連動し、起動・停止もできる。階段などの上部の壁に掛け、真下に吹かせれば空気の“間仕切り”となり、暖気が部屋の外に漏れるのを抑える。消費税抜きの市場想定価格は約4万円。

 アジャイル開発は三次元(3D)プリンターなどを使い開発期間を短縮するが、アシストサーキュレータは開発当初に想定した以上の販売を見込み、簡易金型で生産した。「多産多死。売れる確信がなくても、まず世に問うてみる」(舩田聡常務執行役員)姿勢で市場開拓に臨む。
(2018年8月6日)
梶原洵子
梶原洵子 Kajiwara Junko 編集局第二産業部 記者
モノづくりが変わりつつあります。

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