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工作機械もインダストリー4.0に対応

DMG森精機、独DMGモリセイキと共同開発したNC装置「CELOS」を大展開
 DMG森精機は22日、提携する独DMG MORI SEIKIと共同開発し、7月に出荷する次世代の工作機械用オペレーティングシステム「CELOS(セロス)」を、2014年度に両社で1500セット販売する計画を明らかにした。14年度は全世界で両社の工作機械を1万2000台販売する計画だが、そのうち10%弱をCELOS搭載機で占める方針。さらに15年度はCELOS搭載機の割合を全体の30%に高め、3年後以降はほぼすべての新型工作機械はCELOS搭載タイプにしていく。

 DMG森精機の森雅彦社長と、独DMG営業担当責任者のトーステン・シュミット取締役が同日、日刊工業新聞社の取材に対し明らかにした。森社長は「CELOSは生産や営業などさまざまな情報とつながり、工場全体の最適化を図る機械版スマートメーターとして受け入れられる」と販売の手応えを語った。

 またシュミット取締役は「(提携から5年を経て)両社が一つのブランドとなり営業、サービスをグローバルに展開できるようになった。今年は日本で独DMG製の工作機械を年300台売る」と強調した。

 さらに自動車、航空機、医療の成長3分野での加工ソリューションに力を入れることを表明。主力工場の伊賀事業所(三重県伊賀市)の展示場内に、3分野に特化した加工ソリューションを行う「エクセレンスセンタ」を開設し、提案活動を始めた。
日刊工業新聞2014年5月23日機械面
清水信彦
清水信彦 Shimizu Nobuhiko 福山支局 支局長
DMG森精機がいずれ経営統合するDMGモリセイキ。言わずと知れたドイツ最大の工作機械メーカーで、ドイツのインダストリー4.0の最新動向にも詳しい。両社が共同開発した「CELOS」は、おそらくドイツの最新動向を盛り込んだ「つながる」NC装置になると見ていいだろう。

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