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30%小型の車載用アンテナコイル、TDKが量産

タイヤのパンクなどを防ぐ
30%小型の車載用アンテナコイル、TDKが量産

車載用アンテナコイル「TPLCシリーズ」

 TDKは、体積を従来製品と比べて30%小型化した車載用アンテナコイル「TPLCシリーズ」の量産を始めた。パンクなどを防ぐタイヤ空気圧監視システム(TPMS)内で、車の駆動の有無を検知する。消費税抜きのサンプル価格は100円。山形県の生産拠点で月30万個生産する。

 外形寸法は長さ5・5ミリ×幅3・0ミリ×高さ3・0ミリメートル。使用できる温度範囲はマイナス40―プラス125度C。実装工程において必要とされていたプラスチック部分を最小限まで削減した。また、フェライトコア部を大きくするなど構造を刷新することで感度を維持した。

 これまでは長さが11ミリメートルの製品と8ミリメートルの製品を販売していたが、今回は小型形状のニーズに対応した。自動車市場ではタイヤにTPMSを搭載する動きが活発になっており、TDKは2021年をめどにTPLCシリーズが主流になると見込んでいる。
日刊工業新聞2018年3月22日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
タイヤの状況をTPMS内の温度センサーなどで検知する際、センサー情報の通信は高周波領域でやりとりするが、駆動の有無を確認する通信は低周波領域で行う。燃費向上や省電力のため、駆動時のみTPMSの一部を起動させたいという需要があるという。

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