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明治政府発足150年、「維新のカギは奄美の砂糖にあり」

日本を明るく照らす、現代の西郷どんはどこに?
 1867年の大政奉還で江戸時代が終わり、翌年「広く会議を興し万機公論に決すべし」で始まる五箇条の御誓文が交付され、明治政府が発足した。今年はそれから150年になる。

 討幕の中心は薩長両藩。父母が奄美大島出身で『明治維新のカギは奄美の砂糖にあり』(アスキー新書)を著した東京理科大学元教授の大江修造さんは「薩摩は奄美の砂糖を金脈に軍備を整えて薩英戦争を乗り切り、討幕を果たした」という。

 中でも維新の立役者の一人、西郷隆盛は奄美との関係が深い。尊王攘夷を唱え幕府の追及を受けた清水寺の月照を薩摩に保護しようとしたが、藩主に受け入れられず、西郷は奄美に潜居させられた。

 この時、西郷の面倒をみたのが大江さんの母方の先祖で奄美の島長(しまおさ)、田畑家である。田畑家は一族の娘の愛加那を娶(めと)らせた。愛加那は二児をもうけたが西郷は3年足らずで鹿児島に戻された。

 その後の展開は7日からのNHK大河ドラマ『西郷(せご)どん』に任せるとして、150年間の日本の産業発展は著しく、国内総生産は世界3位。だが新興国の追い上げや少子高齢化が進み、企業の不祥事が続出するなど足元があやしい。日本を明るく照らす平成の“西郷どん”の登場が待ち遠しい。
日刊工業新聞2018年1月5日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
平成は1年ちょっとで終わってしまう、という細かい突っ込みは置いといて、大河「せごどん」の原作は林真理子、脚本が中園ミホ。中園ミホは「やまとなでしこ」や「Doctor-X 外科医・大門未知子」など恋愛物や女性は主人公のドラマが多い。どんなせごどんを描くのか。日本を明るく照らすのは女性たちでもいい。

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