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商船三井、船と陸の大容量・高速通信で遠隔操船目指す

ネットワークの構築に成功
商船三井、船と陸の大容量・高速通信で遠隔操船目指す

陸上における活用イメージ(提供:商船三井)

 商船三井は航海情報記録装置(VDR)に記録するデータを、大容量高速衛星通信によって陸上と共有できるネットワークの構築に成功した。

 陸上でもリアルタイムに、船上で収集した主機回転数や各種航海計器などの情報を監視できる。データを元に、陸上から的確にサポートすることで安全運航体制の強化が図れるほか、事故発生時には早期の原因究明にも役立つ。

 従来、船陸間通信は速度が遅く回線容量も少ないため、航海中のデータ送信は難しいことから、寄港地で記録媒体に保存したデータを送っていた。高速の船陸間通信技術は、将来の遠隔操船実現の基盤技術となる。このため、運航船全船への搭載も視野に入れる。

 日本無線、JSATモバイルコミュニケーションズ(東京都港区)と共同で開発した。
                    
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
VDRは航空機のフライトレコーダーやボイスレコーダーに相当する装置。海難事故の原因究明を主目的に、国際条約で大型貨物船や旅客船への搭載が義務づけられている。

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