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住宅用の火災警報器、12年ぶりに刷新。そのウリは?

ホーチキが交換需要に照準。たばこの煙を徹底感知、学習機能も
 ホーチキは住宅用火災警報器を12年ぶりに刷新する。部屋の状況に合わせて的確に火災を判断でき、たばこの煙などの感知による誤報を低減する。デザインも見直して、本体を従来製品に比べて3割薄くした。住宅への火災警報器の設置を義務づける改正消防法が施行されてから10年以上が経過しており、交換需要が見込まれる。新型警報器は月内に発売する予定。今後1年間で100万台の販売を目指す。

 ホーチキは新型警報器「SS―2LTシリーズ=写真」に、台所での調理による煙や浴室の湯気などを環境データとして学習する機能を搭載した。部屋の状況に応じて火災を判断するまでの待機時間を調整し、的確に火災の発生を知らせる。

 また、煙の感知部にホコリなどの汚れが付着して感度が変化した場合、適正な感度に自動補正する。

 同シリーズは幅94・5ミリ×奥行き27・5ミリ×高さ94・5ミリメートル。煙感知部をコンパクトにするのに加え、スピーカー周辺の構造設計を見直して音量、音質を改善した。価格はオープン。
日刊工業新聞2017年11月7日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
2006年の改正消防法の施行により、住宅における火災警報器の設置が義務化されたが、電池切れや電子部品の劣化などにより火災を感知しなくなる可能性があるという。火災の犠牲者に占める高齢者の比率も高い。

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