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日立のサテライトオフィス利用者は1日1800人、多様な働き方をどう評価?

初の社外を設置、IoT基盤「ルマーダ」活用しデータ実証
日立のサテライトオフィス利用者は1日1800人、多様な働き方をどう評価?

最新機器で働き方を推進(アットテラス)

 日立製作所は、「働き方改革」を推進するサテライトオフィス「@Terrace(アットテラス)」をに東京都中央区に開設した。同社が社外にサテライトオフィスを設けるのは初めて。多様な働き方に対応するため、最新の人工知能(AI)製品やIT機器を導入した。日立グループ社員が利用できる。2017年度中には首都圏近郊に30カ所増設する。

 アットテラスの面積は約100平方メートル。オフィス内には会議室や、独立した作業場など九つのスペースを設けた。座席数は100席。パソコンを配備したほか、吸音機能がある仕切りや、フェルトペンで落書きができるテーブルなど最新設備を導入した。

 日立は働き方改革の一環として、社内に7カ所のサテライトオフィスを設けている。進藤武揚人財統括本部人事勤労本部働き方改革プロジェクトリーダーは「(社内にあるサテライトオフィスでは)すでに1日当たりの使用者が約1800人になり、営業やシステムエンジニアなどを中心に利用が増えている」と話す。

 一方、社員が多様な場所で働くことで、社員の位置を把握したり仕事の成果を定量的に測定したりすることが難しくなる。

 アットテラスでは日立のIoT(モノのインターネット)基盤「ルマーダ」を活用し、多様な働き方の評価に向け、データ測定などの実証実験を行う。

日刊工業新聞2017年10月16日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
日立は以前に比べ社内稟議のスピードは早くなったと思う。ただ社内会議の多さや過剰なリスクケアの文化は根強く残る。その意味でもサテライトオフィスはもっともっと活用されていい。当然、社員の評価軸も変わってこないとおかしい。決められたKPIを達成するだけの社員が、企業に価値を生み出すわけではない。ルマーダは社内の管理ツールとしても使われ始めていると聞いていたが、顧客と価値創造をどうのように測定するのか、もっと深く知りたい。

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