格安スマホの通信速度開示。総務省、簡易な測定方法導入へ

速度バラツキ、今秋にもPOIの影響判断

 総務省は、格安スマートフォン事業者が通信速度を開示する環境を整備する。格安スマホ向けの簡易な通信速度測定方法を2018年夏までに策定するよう業界団体に働きかけ、策定に必要なデータを収集して提供する。通信速度は事業者によってバラつきが大きい。格安スマホ事業者が通信速度を簡易に開示できる環境を整え、消費者が安心して格安スマホを選べるようにする。

 携帯大手は総務省の指針に基づき年1回以上、全国約1500カ所で通信速度を計測し、開示している。格安スマホにおいても、消費者が選ぶ際にサービス品質を比較する材料として通信速度の開示は求められている。

 ただ、格安スマホ事業者は規模の小さい企業が多い。このため大手と同様の測定方法では負担が大きく、簡易な測定方法が必要だった。

 また、格安スマホ事業者は仮想移動体通信事業者(MVNO)として携帯大手から回線設備を借りるため、電波状況の通信速度への影響は貸し手の携帯大手と変わらない。

 格安スマホの速度だけが低下する場合は携帯大手と格安スマホ事業者がデータをやりとりする接続点(POI)の混雑の影響と想定される。POIの影響は全国一律のため、想定が正しければ格安スマホの通信速度は1カ所以上で計測すれば足りる。

 総務省はこの仮説を実証し、測定場所を大幅に減らした簡易な格安スマホ向け測定方法を策定できるようにする。

日刊工業新聞2017年9月12日

日刊工業新聞 記者

日刊工業新聞 記者
09月13日
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具体的には、17年10月以降に携帯大手や格安スマホ事業者5―6社の通信速度を全国2カ所以上で実測。各社の通信速度を比較してPOIの影響と判断できるかを検証する。その結果を格安スマホ事業者などが参加する「電気通信サービス向上推進協議会」に提供し、簡易な測定方法や開示方法の指針を策定するよう要請する。
(日刊工業新聞第一産業部・葭本隆太)

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