都心で再開発が進む中、竹芝の生き残り策は「コンテンツ×デジタル」

東急不と鹿島、東京・竹芝エリアを再開発

 東急不動産と鹿島は東京都港区・竹芝エリアの再開発を進めている。地上39階建ての超高層ビルを中核とする、国際ビジネス拠点を新たに構築する計画。これまでの竹芝エリアは東京都の島しょ部の玄関口というイメージが強く、東京都心各地で再開発が進む中、テナント誘致を競うにはやや分が悪い。両社は積極的なイベント開催や実験的な取り組みを通じて、竹芝の新たなイメージを喚起しようとしている。

 8月下旬、竹芝客船ターミナルで開かれた地域活性化イベント「第3回竹芝夏ふぇす」に、3日間でおよそ5200人が集まった。2年前の初回に比べておよそ4倍の人手だ。イベントを主催した竹芝エリアマネジメント(東京都港区)の事務局長を務める東急不動産の田中敦典都市事業本部ビル事業部事業企画グループリーダーは「2年前は関係者ばかりだったが、近隣の方がたにも参加してもらえるイベントに育った」と手応えを示す。

ビジネス拠点


 東急不動産と鹿島は共同で「(仮称)竹芝地区開発計画」を進めている。都有地を約70年間の定期借地によって借り受け、業務棟と住宅棟で構成する全体延べ床面積約20万平方メートルの国際ビジネス拠点をつくる計画だ。2015年には国家戦略特別区域の特定事業として認定を受けた。20年の完成を見込む。

街の魅力高める


 20年には大手町や虎ノ門、渋谷などでも大規模なオフィス供給が控える。もともとオフィス街だったエリアなら再開発前に移転したテナントが帰ってくることが期待できるが、竹芝は事情が異なる。賃料差があるとはいえ、テナント誘致には街自体の魅力を高めることが欠かせない。

 両社の再開発のテーマは「コンテンツ×デジタル」産業の国際ビジネス拠点。そこで今回のイベントでは先進技術を用いた多くの社会実験を実施した。プロジェクションマッピング技術を使い、会場内を「動く矢印」で案内したほか、フロアデッキに東京の島しょ地域の写真や映像を投映し、幻想的な雰囲気を作り出した。会場内のカメラ搭載ロボットを小笠原諸島の父島からスマートフォンで操作し、島の住民がイベントに出演したミュージシャンと交流する一幕もあった。

何か新しいこと


 今後は、再開発が進む浜松町エリアと一体でのイベント開催や、国家戦略特区の認定による規制緩和を生かした社会実験などを検討。「街全体をアピールしていくことが大切。『何か新しいことが生まれそう』というイメージを発信していく」(田中グループリーダー)としている。(齋籐正人)

日刊工業新聞2017年9月12日

昆 梓紗

昆 梓紗
09月12日
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なぜ開発テーマが「コンテンツ×デジタル」になったのかわかりませんが、劇団四季の本部や劇場があることも関係しているのでしょうか。高層ビルが立ち並ぶ水辺はなかなかフォトジェニックですよね。

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