オリンパス、内視鏡・顕微鏡生産にIoT。“匠の技”数値化

 オリンパスは内視鏡や顕微鏡などの生産技術に、IoT(モノのインターネット)などを活用してデジタル化する「デジタルものづくり」活動に着手した。高度技能者の持つ「匠の技」を数値化して、機械化・自動化を推進する。これにより、生産効率の向上や若手技能者の育成に生かす。国内拠点をはじめ、アジアなど海外拠点にも展開していく。

 「デジタルものづくり」は、人の五感に当たるセンシング技術や人の頭脳にあたるデータ処理・解析技術、人の手に当たるアクチュエーション(運動系)技術について、デジタル技術を取り入れ、技能者の暗黙知を機械化・自動化するもの。

 先行例として、顕微鏡の対物レンズを高精度に自動組み立て・調整する機械を開発した。従来、高度技能者が手作業で行ってきた対物レンズの組み立て、調整・評価作業を数値化し、サブミクロン(1万分の1ミリメートル)単位で微細駆動する調整装置との組み合わせで、手作業でなければ不可能だった高度な組み立てを自動化した。

 オリンパスは世界シェア70%を占める消化器内視鏡などが強み。高度技能者によるモノづくりはもちろん、他社と差別化できる材料や加工法、加工設備などの生産技術を高めてきたことが競争力の源泉にある。

 同社は「技術力(生産技術)と現場力(高度技能者)は両輪。ともに進化させることで『世界ナンバーワンのものづくり集団』を目指す」(林繁雄専務執行役員製造部門長)考えだ。

日刊工業新聞2017年9月7日

村上 毅

村上 毅
09月11日
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オリンパスの内視鏡・顕微鏡というと、高度技能者が手づくりで作っていると思われがちだ。だが、それは正解ではなく、その裏側に高い生産技術があり、機械化・自動化への意欲も旺盛だ。デジタル技術の普及で、数値化されるデータも増えており、機械化・自動化の加速で、ものづくりに磨きを掛ける。

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