IHIが車載ターボで大攻勢。米国販売3倍目指し新工場も

実績少ないGMやフォードなどを攻略へ

 IHIは2020年度に、米国での自動車用ターボチャージャー(過給器)の販売台数を17年度見通し比3倍以上の100万台超に引き上げる。10月をめどに米デトロイトで過給器の受注拠点を設立。供給実績の少ない米メーカーへの営業活動を本格化する。米国は欧州・中国に並ぶ最重要市場。独フォルクスワーゲン(VW)や同アウディなどを主要顧客としてきたが、米メーカーの深耕で出荷台数を上積みする。

 IHIが新設する拠点は米ゼネラルモーターズ(GM)や同フォードモーター向けの営業やエンジンへの搭載設計などを担う。まずは営業業務から開始し、18年以降は設計も手がける計画。人員は4人でスタートし、将来は数十人規模を見込む。米国に乗用車向け過給器の受注拠点を設置するのは、今回が初めてとなる。

 米国での生産能力の増強も検討する。生産子会社のIHIターボアメリカ(イリノイ州)は、18年度計画の60万台まで対応可能。その後の増産に向け、工場増設や顧客の生産拠点近くでの新工場建設を視野に入れる。

 過給器市場は米ハネウェル、同ボルグワーナー、三菱重工業、IHIの4強がほぼ横並びでシェアを争う。各国で燃費規制が厳しくなっており、乗用車への過給器搭載は今後も拡大する見通し。

 米メーカーは地元のハネウェルやボルグワーナー製過給器の採用が多い。IHIは品質の高さやコスト競争力をいかし、攻勢をかける。
                  

日刊工業新聞2017年9月4日

明 豊

明 豊
09月05日
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並行して全社で調達改革によるコスト低減も進める。16年度からタービンハウジングや電動アクチュエーターといった中核部品の一括調達を始めている。これまでは各拠点の個別調達だったが、本社の調達統括部に一本化する。18年度までの3年間で、60億円の調達コスト削減を目指すという。

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