世界中で活躍する女性たちとの交流で見えてきた「武器」

I.N.O.の田中幸子(たなか・ゆきこ)社長

 リケジョの活躍支援をライフワークにしている女性社長がいる。企業の海外進出コンサルティングを手がけるI.N.O.の田中幸子社長だ。かつて電機メーカーのエンジニアだった経験から、独立した今でも、女性技術者たちとの交流に重きを置く。最近は海外の女性経営者との交流にも関心を持ち、活動の領域を広げている。田中社長に自身の活動を語ってもらった。

田中社長が語る、「女性が社会で活躍するための武器」


 女性同士の横のつながりを大切にしている。女性技術者を応援する会「日本女性技術者フォーラム(JWEF)」に参加しているほか、世界の女性経営者らが年に1度集う会議「世界女性サミット」にも顔を出している。直接、仕事につながるわけではないが、活躍している女性と接していると、こちらもパワーをもらえる。

 海外駐在を経て十数年ぶりに帰国した2006年、日本人女性があまりにも元気がないことに驚いた。何とかならないかと考えていたところ、JWEFの活動を知った。

 私自身、かつて電機メーカーでコンピューターエンジニアとして働いた経験を持つ。JWEFでは、主に女性の結婚や子育てなどの悩みを聞く勉強会、頑張っている女性技術者を表彰するイベント、理系女性に対する教師や親の理解を深めるための講演活動を行う。
 10ー11年には組織のトップ「運営委員長」として活動する中で、より多くの女性と知り合う機会を得た。人脈が広がるごとに、世の中には地道に活動している女性技術者が多く、しかも、こんなにも素晴らしい女性がいたのかと感銘を受けた。

 15年からは海外にも目を転じ、米国発祥の世界女性サミットに参加している。16年にポーランドで開かれた会議では、偶然にもラトビア初の女性首相であるストラウユマ前首相の謦咳に接することができた。前首相に会議終了後、ラトビアに立ち寄る話をしたところ、すぐに同国の現役の女性次官、オーステレさんと面会する手はずを整えてくださった。

 オーステレ次官との面会で印象深かったのは、科学・技術・工学・数学を指す「STEM教育」が重要と強調していたことだ。STEM教育はまさに私も近年、注目しているキーワードの一つだ。

 例えば途上国で井戸を掘る場合、STEMの知識があればより多くの水を効率的にくめる井戸が掘れるだろう。女性が社会で活躍するにも、STEMは大きな武器になる。女性技術者らとの交流を通じ、この点をより多くの人に伝えていきたい。

ニュースイッチオリジナル

日刊工業新聞 記者

日刊工業新聞 記者
08月30日
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田中社長は、とてもエネルギッシュな女性。恐らく日本女性技術者フォーラム(JWEF)や世界女性サミットに集まる女性陣もパワフルな人が多いのだろう。女性が元気だと景気も上向く気がする。ぜひこうした女性の活動が広がることで、日本全体を明るくしてほしい。
(日刊工業新聞経済部・大城麻木乃)

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