クボタ、全国700カ所の拠点で農機整備「見える化」

サービスシフト、独自の営農支援システムとの連動にも注目

 クボタは2018年から国内販売会社などが持つ全国の農業機械サービス拠点約700カ所に、新開発の稼働管理システムを順次導入する。工場の運営管理手法を応用したシステム。点検・整備の作業状況の「見える化」や、サービス内容と補修部品の在庫情報ひも付けなどで、現場の生産性を高めて整備受け入れ台数増加につなげる。22年に販社の整備関連の売上高合計を、16年比の約2割増となる約320億円に引き上げる計画だ。

 新システムは17年8月末をめどに要件定義が完了し、10月にも大型農機の整備拠点2カ所で試験運用に入る予定。保守ニーズが特に高い大型農機に対応できる全整備拠点52カ所に2―3年かけて先行展開し、その後に全国に広げる。独自の営農支援システムとの連動も視野に入れている。

入庫中の農機の種類や作業内容、時間の管理、使う部品と農機の関連づけを新システムで行う。作業内容と部品在庫を照らし合わせ、状況に応じて作業順序を柔軟に入れ替えるなどで、部品在庫に起因する作業停滞といった課題を解決する。

 クボタは農業に高い意欲を持つ担い手農家の増加を受け、コンバインを中心とする大型農機のサービスを強化している。大型農機の故障は農作業に与える影響が大きい。

 このため、事前点検を徹底しており、新システム活用でサービスの生産性を高める。販社の営業担当者配置転換などで、サービス人員も増強する。定期点検や整備などを組み合わせたパッケージ商品も提供するなど、メーカーとしてのサービス充実を進めている。

日刊工業新聞2017年8月29日

川上 景一

川上 景一
08月29日
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IoTが農業にも広がってきた。農機の稼働管理が農家を助け、生産性の向上につながることを期待する。記事中の「独自の営農支援システムとの連動も視野」も注目していきたい。10月に開催されるCEATEC JAPAN 2017でも、『IoT、AI時代の「データを駆使した次世代農業」の展開に向けて~農業データ連携基盤の創設とITベンダーの関わり方~』という、農業に関するコンファレンスが初めて開催される。講師のお一人が、株式会社クボタ取締役専務執行役員 研究開発本部長 工学博士の飯田聡氏だ。他の講師陣のお話や、会場の展示と併せて、CEATEC JAPANが、IoTで農業の未来を共創する場となることを願っている。

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