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派遣社員「ペッパー」、スキルアップでいろんな仕事ができるように

派遣社員「ペッパー」、スキルアップでいろんな仕事ができるように

人型対話ロボット「ペッパー」の仕事が多様化している

 ソフトバンクグループの人型コミュニケーションロボット「ペッパー」が“仕事”を増やしている。小売店での販売促進活動や受け付けはかなり定着してきた。今後は「こんなこともできるの?」というユニークな仕事で普及を促す。できる仕事が増えてペッパーの派遣やレンタルも盛んになってきた。

 ソフトバンクグループのCocoroSB(東京都港区)は、ペッパーがティッシュ配りや抽選スタッフとして働くアプリケーションを開発した。本体レンタル費用(配送などは別)を「時給1500円」にすることで気軽にペッパーを利用しやすくしている。

 ティッシュ配りでは、ペッパーが利用者の営業範囲を超えて移動してしまった場合、自動的に戻るようになっている。抽選スタッフの仕事は抽選器(ガラポン)を回して当たりが出たらペッパーがベルを鳴らす。同社はペッパーの派遣を手がける。アプリを増やすことで派遣利用の増加につなげる。

 パソナテック(東京都新宿区)はペッパーをイベントや小売店の商品説明向けに3日から最大3年間派遣するサービスを始めた。派遣費用は7日間で10万円から。往復輸送費やWi―Fi(ワイファイ)、サポートも含むという。

 同社は技術系の人材派遣を手がけるだけに、技術サポートを含めたサービスが可能。利用者の要望に合わせたペッパーの活用や、簡単にはできない高度な仕事をペッパーに担わせることもできる。

 西尾レントオールもペッパーレンタルサービスを提供する。1日から利用が可能。ペッパーを使ったビジネスを検討する企業が試しに使う、ちょっとしたイベントをペッパーで盛り上げる、といった短期利用のニーズを取り込む。レンタル価格は1日6万円から。
日刊工業新聞2017年8月18日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
少し前までは店先でボーッとしているペッパーたちを見かけることが多かったのですが、仕事のバリエーションが増えればまた活躍の場が広がりそうです。

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